強いチームになろうよ!「タックマンモデル」をチームビルディングに
2017/01/08
強いチームを作りたい!
でもね、チームビルディングって難しくて何をすれば良いのか分からないんだよね…
っと、チームビルディングの為に、何かヒントとなるようなネタをお探しのみなさま、こんにちはっ。
突然ですが、Tuckman Model(タックマンモデル)ってご存知ですか?
最近色んな場所で、様々な業種の方と、強いチームを作る為のチームビルディングについてお話をさせて頂く機会が増え、この Tuckman Model についてもご紹介させて頂くのですが…
「へぇ〜、初めて知りました!」とか、
「コレは知っていると知らないとでは、チームメンバーとの接し方が違いそうですね」とか、
「僕達のチームはこのステージに居るから、こんな雰囲気悪く感じるんだ!?でも強いチームになるためには必要な過程なんですね!ちょっと勇気が湧きました!」とかとか。
そんな感じの感想を頂く事がありましたので、僕なりに勉強した事を再整理して記事にしてみようと思います。
それでは、それでは、いってみましょう。
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TuckmanModel(タックマンモデル)の生みの親はこんな人
タックマンモデルの生みの親は、アメリカの心理学者である「Bruce Wayne Tuckman (1938-2016) 」という方です。
The Ohio State University で、教育心理学の教授だったそうです。
タックマンについて、ご興味ある方は、Google などで検索してみてください。
とっても優しそうなお顔の方です。
このタックマンという方が、1977年に公表した「Tuckman’s stages of group development」という理論が、通称(なのかな?)「タックマンモデル」と呼ばれているようです。
TuckmanModel(タックマンモデル)とは?
さてさて、いよいよタックマンモデルの中身に関するお話です。
タックマンモデルとは、「チームが成長していく為に、通過していく4つのステージと、その特徴」をモデル化したものです。
タックマンモデルの原点では4つのステージで、現在は5つのステージで表現されていますが、5つ目のステージは「チームが目的を達成するなどして解散するステージ」なので今回は割愛します。
先ず最初に、ザックリとこのモデルが表現している事を要約すると、下記の3つになると思います。
- チームは形成されただけで機能し始めることはない
- チームは形成後、混乱を経て、期待通り機能するようになる
- 混乱期を避けず、如何に早く通過し、統一していくかがチームビルディングにおいて重要
では、どうやれば…
どういうフォースが働けば…
チームが混乱期を素早く通過して、パフォーマンスを発揮できるようになるのでしょうか?
安心して下さい!
履いてますよ!!
・・・では無く、、
安心してください!
それも、ちゃんと、タックマンモデルの中にヒントがあるのです。
ヒントを知りたい!
っという急ぐ気持を抑え、先ずは、タックマンモデルが伝えようとしてくれている事を、もう少し掘り下げて見ていきましょう。
TuckmanModel(タックマンモデル)の各ステージの特徴
先ずはタックマンモデルの全体像を見てみましょう。
タックマンモデルの全体像というか図は、ネット上に色々な人が書いたものがありますが、下記のは僕のイメージです。
タックマンモデルによるとチームは、人が集まった段階の「forming(形成期)」からスタートし、メンバー同士がコンフリクトをおこす「storming(混乱期)」へと移行した後、メンバー間の意識が統一してくる「norming(統一記)」、メンバー間に一体感がありながらも個人として自立性が高い「performing(機能機)」へと移行していくといいます。
上の僕の付箋紙では、「小さい◯」がチーム内のメンバーを、「赤の矢印」がメンバーの意識を、「右下」がメンバーの特徴的な表情を、それぞれ表しています。
それ以外のイラストは、なんとなく各ステージでの特徴的なことを表現しています。
ではでは、各ステージでのポイントを見てみましょう。
forming(形成期)
このステージは、取り敢えず人が集められただけのステージで、下記のような特徴があると言われています。
- お互いのことを良く知らず、よそよそしい感じ
- チームとして何をすればよいか/目指す目的がはっきりと分かっていない
- 自分が招集された理由/役割がはっきりとわかっていない
- チームとしての仕事の進め方/プロセスについてはっきりと分かっていない
- でも、何かしなきゃいけないと思っているので、各々がそれぞれの考えで何かをする
- けど、そんな状況なので、みんな、なんとなく不安を抱えている
storming(混乱期)
つづいて、storming(混乱期)です。
形成期の次に来るステージであり、多くのチームが失敗すると言われているステージです。
このステージには、下記のような特徴があると言われています。
- 目的、各人の役割や責任、仕事の進め方/プロセスをめぐって、メンバー間で衝突が発生する
- また、ワーキングスタイルや価値観が矛盾しているメンバー間で衝突が発生し、メンバーは欲求不満になる
- 「チーム対問題/目的」ではなく「メンバー対メンバー」の図式になっている
- メンバー間の好き/嫌いや、声の大きい人への嫌悪感や、孤独感が渦巻くこともある
- このステージでも、まだ、各々がそれぞれの考えで何かをしている
- こんな状況なので、かなりストレスフルな感じ
norming(統一期)
さてさて、ようやく norming(統一期) です。
このステージの特徴としては、下記のような感じだと言われています。
- 目的、各人の役割や責任や仕事の進め方/プロセスについて考えが一致する
- お互いの違いを認め、お互いにリスペクトするようになる
- 「メンバー対メンバー」ではなく、「チーム対問題/目的」の構図となってくる
- 好き/嫌いなどの感情抜きで、議論出来るようになってくる
- ただし、ちょっと気を抜いたり目を離した隙に、逆戻りしてしまうこともある
performing(機能期)
さてと、最後は performing(機能期)」です。
このステージでは…
- チームの目的達成の為に、メンバーが摩擦なしに仕事に励んでいる
- お互いが責任をもちつつも、協力し合い、メンバー間に一体感がありながらも個人として自立性が高い
- 仕事の進め方/プロセスを自分たちで、より良いものに改善していく
- チームとして、良く、機能している状態
チームビルディングのエッセンス
さてさて、如何でしたでしょうか?
タックマンモデルを知らない方でも、チームとして仕事をしている方は、色々と思い当たる節が多いのでは?と思います。
最後になりますが、タックマンモデルの各ステージの特徴を読み込んで行くと、少しでも早く「強いチームになる」為のエッセンスが散りばめられていると思います。
僕が読み取るに下記のような感じでしょうか。
ビジョン、目的
チームメンバー全員が同じ方向を向けるようにする為に…
チームの目指している所を明確にする為に、自分たちの活動によって「世界をどう変えるのか?」というビジョンを明確にするのが良さそうですよね。
チームの目指すべき到達地点(最終的な到達地点や、中間的な到達地点)を明確にするのも良さそうですよね。
また、明確にするだけで終わらせてはまったくもって意味が無いので、ビジョンや目的に対するチームメンバーの理解やコミットメントを得られるようにする。
場合に寄ってはビジョンや目的を変更するという根気強い対応が重要になってきます。
こんなことが必要だと、タックマンモデルから言えると思います。
プロセス
タックマンモデルを読み込んでいると、自分たちの仕事のやり方。つまりプロセスや、役割と責任を早期に確立することも大切だと言えそうです。
こちらも、紙に書いて終わり/明確にしたから終わり。
皆に一度説明したから終わり。
っという簡単なものでは無いです。
プロセスや、役割と責任が、チームメンバー全員の腹にちゃんと落ちる。
習慣化する。
皆がそれに対して納得する。
そういうレベルまで持っていく/ケアし続けることが必要ですよね。
普段のチームワークの中で、プロセスは、軽視されがちだと僕自身は感じる事が多いのですが…
「正しい事を、正しくやる」事が理想です。
ですが、このご時世「正しい事」が、やる前から分かっているプロジェクトは、なかなか無いと思います。
であれば、せめて、やり方(プロセス)は正しいものを選んだほうが良いですし、正しくないプロセスを選んでしまった場合には、そのことに出来る限り早期に気付けて、改善していけるプロセスにしたいですよね。
なので、プロセスはとってもとっても大切にすべきだと思います。
相互理解
最後に、これです。
チームメンバー同士の相互理解。
これが、もっとも難しくて、時間が掛かってしまう事ですが…
全てのベースになってくるのは間違いないでしょう。
これに関しては、以前に関連する記事を書いたので、コチラ をご参照下さい。
以前の記事でもご紹介させて頂いていますが、下記の書籍がと〜〜っても参考になると思いますよ♪