おすすめの本【小さなチーム大きな仕事】は、成功のためのシンプルな原則集だ!
チームを強くしたい、自分たちが強いチームになりたい。
プロダクトマネジメントをもっと上手にやりたい、今のプロダクトマネジメントのやり方で本当に良いのだろうか?
なーんて考えてらっしゃるみなさま、こんにちは。
そんなみなさまに、超絶におすすめしたい本があります。
「小さなチーム、大きな仕事 37シグナルズ成功の法則」
です。
この本は、Ruby on Rails などで有名な「37シグナルズ」という会社が自分たちの経験を元に、ビジネスの成功をつかむためのシンプルな法則を紹介してくれる良書です。
37シグナルズとは、米国シカゴにある会社です。
本の題名のとおり、小さな会社なようで、この本の執筆時点?出版時点?らへんで10名チョイとのこと。
なのに、世界中で300万人以上の人たちが、この会社のプロダクトを利用していると。
最初はIT系のコンサルティング事業をやっていたらしいのですが、それを撤退し、ウェブアプリケーションの開発、販売をしている会社です。
色々な人が良書だと褒めていて、原書(Rework)は、amazon で1,000件以上のレビューコメントが付いています。
そんな、とても素晴らしい本である「小さなチーム、大きな仕事」の中で、僕が特に「グッ!!と心に響いた」センテンスを中心にご紹介させていただきます。
ではでわ、いってみましょう〜!!
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僕が特に「グッ!!と心に響いた」センテンス ベスト6
さてさて、僕が特に「グッ!!と心に響いた」センテンスのベスト6をご紹介させていただきます。
計画は予想に過ぎない(P21)
長期のビジネスプランは幻想、占いの世界だ。マーケットの状況、競合他社、顧客、経済などの手に負えない要素がたくさんあるのに、計画を作っただけで、実際には制御できないものをコントロールした気になる。
今年ではなく、今週することを決めよう。次にやるべき最重要課題を見つけだして取り組むのだ。何かをするずっと前ではなく、直前に決定を下そう。
最初のセンテンスは、これです。
うん。
計画って呼ぶとなんか、凄く「たいそうなもの」に感じますよね。
ものの名前ってとても大切ですよね。事業計画、財務計画、戦略計画、プロジェクト計画…などなど。
ではなく、事業予想、財務予想、戦略予想、プロジェクト予想。
こっちの方がしっくりきませんか?
僕は、この本を読む前から、計画という言葉があまり好きではないです。
なんかこう、計画っとしちゃうと、そのとおりにすすめることが正しい的なニュアンスが大きくなる気がするからです。
大事なのは、達成したいゴール/目的や、実現したいビジョンです。
計画はそのための方法なので、予想してある程度見通しを立てておくことは、必要だと思うのですが、変化するビジネス環境から学び、それを計画に反映していくことで、目的/ゴールやビジョンの達成をより確実なものにする方が、計画に遵守することより大切であるはずです。
そのためには、最初に立てた予想である計画に縛られ過ぎないようにすることがとても大切だと思います。
ワーカーホリックは馬鹿げている(P28)
続いてのセンテンスはこれですよ、これ。
これは心に痛いほど響きます。
少しでも気を許すと、自分の中の「不安」が大きくなり思考停止状態に陥り、ついつい、働きすぎてしまいます。残業しちゃいます。
して、周りの人達も「働きすぎ」の状態を称賛する方の方が多いです。
ワーカーホリックは重要な点を見逃している。彼らは時間を投入することで、問題を解決しようとする。よく考えることをせず、力技で埋め合わせようとする。これは見苦しい解決につながるだけだ。
本当のヒーローは、仕事をさっさと片付ける方法を見つけ出し、とっくに帰宅している。
いかんですよね、本当に残業は悪だと思います。
残業する、つまりは時間だけを投入して力技で埋め合わせようとするから、本質的な問題が隠れちゃったり、せっかくの改善のチャンスを逃しちゃったりするのだと思います。
でもね、、ついつい、しちゃうんですよね。残業。
いかん、いかんです。はい。
あなたに必要なものを作る(P37)
このセンテンスは、特に「プロダクトオーナー、プロダクトマネージャー」をやられている方には、迷った時に勇気を貰えるセンテンスだと思います。
僕は、今、とあるWEBサービスのプロダクトオーナーをやっています。
顧客開発や、リーンスタートアップの考え方を取り入れ、本当に必要なものを無駄なく作るために、仮説と検証を繰り返しながら進めています。
本当にその問題は、顧客の中に存在しているのか?
その問題へのソリューションは、本当に問題を消して/少なくしてくれるのか?
などを、実際に開発する前に検証し、検証がとれたものを開発します。
この進め方にはとても共感できるし、僕もチームメンバーも気に入っています。
でも…
この考え方と反するに近い考え方として…
「顧客は自分が何が欲しいのかわかっていない」
これにも、同じくらいの共感を感じるのです。
ヘンリー・フォードの「もし顧客に、彼らの望むものを聞いていたら、彼らは『もっと速い馬が欲しい』と答えていただろう。」
とか、スティーブ・ジョブズも同じようなことを言っていますよね。
だから、プロダクト開発を進めて行く上で、何かを決定する時。
しかも、すごく迷う判断だった時。
そんな時に、この言葉にはとても勇気を貰えます。
すごい製品やサービスを生み出す最も単純な方法は、あなたが使いたいものを作ることだ。自分の知っているものをデザインするのなら、作っているものがいいかどうかすぐに判断がつく。
勇気だけではなく、自分がすべき事、足りないものも気づかせてくれます。
そうです、作っているものについて、自分が一番のユーザになることです。
一線を画す(P45)
続いてのセンテンスも「プロダクトオーナー、プロダクトマネージャー」に、ありがたいものだと思います。
僕達の作ったものがすべての人にあってなくてもいい。残りのみんなが僕達の製品を大好きになってくれるなら、僕達はすすんで顧客の一部をすてる覚悟を持っている。
信じているものが何かをわかっていなければ、すべてが議論の対象になってしまう。
特に、2番目のセンテンスです。僕が心に響いたのは。
あるあるですよね「すべてが議論の対象になってしまう」こと。
自分(プロダクトオーナー)としては、それはフォーカスすべきで無いから、時間を掛けて議論したくない、もしくは、すべきでは無いと思っているのに、みんながそれを気になりだして議論が白熱しちゃう。
そんな時、プロダクトオーナーとして、自分自身を改善するヒントになりますよね、このセンテンスは。
身軽でいること(P65)
これも響きますよー。
今やっている事業に人手がたりない。
長期ロードマップが無い。
なんて、嘆いているあなた。
人員が増えたり、長期ロードマップを作り社内にそれが知れ渡ったり。
そうすることのデメリットもあります。
ものごとが身軽ではなくなるにつれ、方向を変えるのにより大きなエネルギーが必要になる。ビジネスの世界でも、物理の世界とおなじだ。
けど、身軽であれば、素早く改善することができるでしょう。
身軽であれば、失敗にも直ぐに対応できるでしょう。
身軽であれば、自分自身の考え方を改めることも簡単でしょう。
芯から始める(P4)
芯から始めるとはどういうことか?
この本では、ホットドッグの屋台を始めるということを事例に、下記のように説明してくれています。
ホットドッグの屋台を始めるに向け、いろいろな事が気になるでしょう?
香辛料は何にしよう?屋台はどれくらいの大きさにしよう?名前は?場所は?…
だけど、一番大切なことは「ホットドッグ」でしょ?と。
このホットドッグが「芯の部分」だと。
ん〜、これも「あるある」ですよね。
何か始めようとすると、色々な事が気になります。
親切丁寧な周りの人も「コレがリスクですよ、先に考えておいたほうが良いですよ」「えーー、まだコレについて決めて無いんですか?…早く決めないと」とか教えてくれます。
でもね、本当に大事な芯の部分を見つけることが出来れば、先ずはそこに最大限の力をフォーカスすることが、成功への原則だ。
っと、この本は教えてくれます。
僕が思わず涙しそうなくらい「勇気を貰えた」センテンス
さてさて、続いては「涙しそうなくらい勇気を貰えた」センテンスです。
今までのセンテンスもとてもとても素敵ですが、この2つのセンテンスは…
もーー、素晴らしすぎちゃいます!!
顧客の声を書き留めてはいけない
本当に気にしなければならない顧客の要求はあなたが繰り返し聞くことになるものだ。しばらくするとそれを忘れられないようになる。あなたの顧客があなたの記憶になるのだ。
くぅーーーっ!
ですよね、これも、プロダクトオーナーやプロダクトマネージャー向けのセンテンスですね。
ほんと、このとおりだと思います。
ついつい、忘れちゃわないようにと思って、スプレッドシートやEverNoteなどに書き留めておくことがありますが、強い要求は何度も耳にしますし、どうしたって忘れられないものになりますものね。
決定は一時的なもの
まだ起こっていない問題を作ってはいけない。現実に問題になってから考えれば良いことだ。多くの「もしも」は起こらない。
状況が変われば、あなたの決定は変えれば良い。決定とは一時的にそうしようということに過ぎない。〜中略〜そうしなければ、時間やエネルギーを起こり得ない問題に注ぐことになってしまう。
はい、おっしゃるとおりで御座います。感服します。
ついつい、(将来)こういうことが起こるかもしれない。
だから、考えておこう。とか少し回り道になるけど将来に備えてこうしておこう。とか。
やっちゃいますよね。。
でもね、やり過ぎは良くないよと。
そういうことをしそうになった時に、このセンテンスを思い出したいものです。
将来、起こり得る「かも」しれないことに、いま払おうとしている労力やエネルギーは適切なのか?
他にその労力やエネルギーを回した方が得策では無いのか?
って。
さてさて、本当はまだまだ X 1,000 ご紹介したい、至極のセンテンスがあるのですが、このへんにしておこうと思います。
プロダクトオーナーやプロダクトマネージャーの方。
強いチーム作りを支援するコーチ業の方や上長の方。
現場で戦いながら、もっと上手にもっと効果的に日々の業務に対応したいと思っている方。
そんな方には、とてもとても、良い刺激と気づきを貰える、超絶に素敵な本だと思います。