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インターネット業界に居るのですが、情報収集ばかりで、”発信” 出来て無いなぁと思い、一念発起してみました。

アジャイル的視点で「マーケット感覚を身につけよう」を読んでみた件

      2016/05/24

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アジャイル開発で、より価値のあるものを世の中に提供したいぞ!とお考えのみなさま。

プロダクトマネージャー/プロダクトオーナー/企画者として、もっともっっと良いプロダクトを開発したいゾ!!とお考えのみなさま、こんにちは♪

最近、なんでだか、アホのように「本を読むぞ♪」モードになっている @stayfoolish_com です。

今回ご紹介させて頂くのは、ちきりんさんの「マーケット感覚を身につけよう」という本です。

へ??

アジャイル開発とマーケット感覚・・・??
   

えーー、どういう関係があんのさーー (-_-メ)
   

と言わないで下さい。

多分、この本を読むと、アジャイル開発について、もっともっと “自信” を持てるようになると思います。

マーケティング的な観点からみても、俺たちのやり方は「マーケットの原理、原則に沿ってるのだ!」と嬉しくなると思います。

また、プロダクトオーナーや企画側の方で、もっと上手に、皆が気づいてない “価値を発見” したいぞ!

っという方には…

「え〜〜〜っっ!?!?」

「こ、、、ここまで教えちゃっていいのですか??

「ちきりんさん、ありがとうございます \(^o^)/」

って思って、バイブルとして崇めちゃいたくなるくらい良い本だと思うのです♪

ではでは、この「マーケット感覚を身につけよう」という本の中に、どのようなアジャイルとの接点があったのでしょう?

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マーケット感覚がビンビンな方の世界

先ず最初に…

「マーケット感覚がビンビンに優れていれば、どんな素敵な世界があるのさ?」

ってことで、ちきりんさんの書籍の中で紹介されている事例をご紹介させて頂きます。

みなさま、北海道砂川市にある小さな本屋「いわた書店」さんって、聞いたことあります?

この本屋さんが「あなたに合う本を一万円分選んでお送りします」という新サービスを始めました(ここまで聞けば、分かります??一時期話題になりましたよね〜♪)。

「良い本を置いても売れないし…」とか、
「電子書籍とか出てきて、紙の本はオワコンだ…」とか、
「出版社の将来はくらいよね、ハァ…」とかとか、、

ってな感じで考える本屋さんがいる一方で、

「本屋の本を売る以外の価値って何だろう?」と考え、
「本の目利きって、僕達出来るよね?」

「あれ?自分に合う本を、選んでもらうことって、新たな価値として良くないっ!?」

「これ、チャンス♪チャンス〜♪♪」

ってな感じで、考えたであろう、いわた書店さん。

現時点では “誰の目にも見えていない価値” を見抜く「マーケット感覚」 ひとつで、こんな素敵な世界が訪れると思うと、ワクワクしちゃいますよね♪

    

マーケット感覚とは?

ちきりんさんは、「マーケット感覚を身につけよう」の本の中で、マーケット感覚を下記のように定義されています。

顧客が、市場で価値を取引する場面を、直感的に思い浮かべられる能力。

顧客の利用場面を想像できる能力。

論理的思考と一緒に使うと、より強力で、学んで身につけることが可能な能力

現代は、インターネットの思想がより、社会の市場化を加速している。

今後はもっともっと市場化の波が広がるのでしょう。

これは、ちきりんさんもこの書籍の中で言われてますし、かの大前研一さんも様々な書籍の中で言われています(大前研一さんは「ボーダレス社会」という言葉を使われてますね)。

そうなってくると…

特に、規制や資格で守られた「非効率で、非合理な分野」が、市場化の波を受けやすいと。ちきりんさんは仰ってます。

そんな中で…

「まだ誰も気づいていない価値にいち早く気づき、それを大勢の人に提供できる能力」

である、マーケット感覚こそ、現代に必要とされている “力” だと言われてます。
    

アジャイル開発に関わる人必須スキル!?

本書では、マーケット感覚を身につける為の方法として、下記の 5 つが紹介されています。

  1. プライシング能力を身につける
  2. インセンティブシステムを理解する
  3. 市場に評価される方法を学ぶ
  4. 失敗と成功の関係を理解する
  5. 市場性の高い環境に身をおく

  

失敗と成功の関係を「理解」する

アジャイル開発を進めていく時に、僕が “一番勇気を頂いた” のは「4. 失敗と成功の関係を理解する」でした。

も〜〜読んでるそばから、興奮して鳥肌がたちましたね!

これはまさにアジャイルの文脈でいう「経験主義」的なアプローチ、まんまです。

本の中で紹介されている「失敗と成功の関係」をご紹介しましょう。

何かにチャレンジしたとき、その結果が「失敗」と「成功」に別れていると思っている方がいますが、これは大きな誤解です。

失敗と成功の正しい関係は「時系列で連続的な関係」です。

全ては失敗から始まり、少しづつ成功に近づいていきます。

その過程で鍵となるのが、失敗から得られる学びです。

・・・この “原則” 、アジャイル開発でも、モロに取り入れられている原則ですよね。

最初のスプリントレビューで、プロダクトオーナーに受け入れられるインクリメントをリリース出来なかった(小さな失敗)

ちきしょう…へこむぜ、悔しいぜ!

よし、スプリントレトロスペクティブで、どこがダメだったのか、次はどうすればもっと上手に出来るか?自分たちのやり方を改善しよう(学び)

次のスプリントレビューでは、リリースできたゾ!(小さな成功)

でも、、、まだ最初に予定していた全てはリリースできなかったゾ…(小さな失敗)

うし!スプリントレトロスペクティブで、改善しよう!(学び)

・・・みたいな。

この「失敗とは、スタート地点から成功までの途中に存在する、学びの機会である」ということ。

アジャイル実践者、勉強されている方は、よくよくご存知の “原則” だと思います。

っが、、そうでない人(マネージャーやビジネス側の方など)には、なかなか、許容されないケースもありますよね。

このような時に、この本の世界(開発の世界では無く、マーケティング)の事例、原則などを元に、上手に説明できると、ちと、説得力が上がるかも〜って感じました。

あっ、あとね。

「理解する」という表現も素敵ですよね「失敗と成功の関 “理解” する」と。

学ぶでも、身に付けるでも無く「理解する」という表現は、対象物が根本的な法則である「原則」だと感じません?

 

プライシング能力を身につける

これは、特に「プロダクトオーナー」や「企画」の人に必須の能力と言えるでしょう。

プライシング能力とは「未だ、世の中で明確化されていない “潜在的価値” に気づけるようになる為の、自分独自の “価値基準”」との事です。

この能力を磨く為の方法が、この本では丁寧に、色々な事例を参考にしながら紹介されています。

本書では、この能力を身につけることが出来れば…

ダイヤモンドや金塊、家電など、既に値札がつけられた伝統的な価値だけでなく「感動させてくれる」「選んでくれる」など、非伝統的な価値にも気づけたり、売り方をちょっと変えれば提供できる価値を大きくする事が出来ることを知ることができると言ってます。

値札が無くても、価値あるものは自分で評価・判断できる能力を身に付けないと、ごく身近に大きな価値の源が転がっていても、それに気づくことはできません。

ん〜〜、本書で紹介されている「プライシング能力を身につける方法」を習慣化し、「今は目に見えない価値」にもっともっと、気付ける人になりたいですねっ!

 

インセンティブシステムを理解する

これは、もう、誰向きとか無い感じですね、それぐらい汎用的な能力だと思います。

問題に直面したら「どうしたら、みんな自発的に、望ましい方向に動いてくれるだろう?」と考えましょう。

規制やルールで、ガッチガチに縛り「あれしちゃダメ、これもダメ」ダメなことしたら「罰を与えて」、次からダメな事をしないようにしよう。

う〜〜ん、、ありがちですよね。。

でも、これだと「無理矢理、何かをやらせている」ことになっちゃうんですよね。

罰が嫌だから、取り敢えずやるけども、心は動いてない、心にマイナスの感情が蓄積されていくと。

そうすると、何処かで “歪” がでちゃうものですよね。

そこで…

泥臭くて複雑な、人間のインセンティブシステムについて、理解を高めましょうと。

そうすると…

市場において、需要者や供給者が、何に基づき、次にどんな行動を取るのか?推測し予測する力に繋がるのです。

本書でも紹介されてましたし、僕はテレビか何かでも見たことがある、大好きなエピソードがあります。

ドワンゴという会社は、朝が苦手なエンジニアの出社時刻を早めるため、午前中に実施される「ラジオ体操のようなもの」に参加したら、お昼に、ジャージ姿の女子マネージャーから、お弁当がタダで貰えるという仕組みを導入したことがあるそうです。

この事例のように「社員が早く出社したいと思える動機を作る」という発想。

と〜っても、あったかくて、やさしくて、”人間的で” 素敵ですよね〜♪

規制やルールで、行動を変えるのではなく、人の心/動機付けをする仕組みを作る

このことは、どんな職種、仕事でも活かせる、とってもとっても素敵な能力だと思います。

何か問題が発生したときに、まずは人間のインセンティブシステムを利用して、解決できないか?を第一優先で考えたいですね♪
    

まとめ

さてさて、いかがでしたでしょうか?

結構、アジャイルと通じるところがありましたよね?

自分たちがやっている、アジャイル開発のことを、マーケティングという別の視点から見てみることで、新たなキヅキも期待出来るでしょうし、

自分たちがやっていることの “意義” を、他の職種の人に上手に説明して、味方になってもらう/協力者になってもらう。

そんな時に、この本で紹介されている内容がとても参考になるかなぁ〜っと感じました♪

あ、、最後にご紹介した「インセンティブシステム」について、あまりにも有名所ではありますが、下記も最高に参考になりますよ♪

大学生の時に出会ってから早、22,3 年たった今でも、僕の一番のバイブルです♪

でわでわ〜〜〜♪

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