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インターネット業界に居るのですが、情報収集ばかりで、”発信” 出来て無いなぁと思い、一念発起してみました。

webサービスを企画、開発、運用して気づいた7つのこと

      2016/05/24

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日々、もっと素敵なWebサービスを作りたいぞ!と邁進されているプロダクトマネージャー・企画者、プロダクトオーナーのみなさま、こんにちは!

今回は僕が、コンテンツプロバイダーにて、webサービス の企画、開発、運用を経験したり、SIer としてお客様の新規 web サービスの立上げに開発、運用ベンダーとして関わってきたりしてきた中で気づいた 7 つのことを整理したいと思います。

もし「ん?そんなことを言うお前はどんなことやってきたのさ?」と、思われた方は コチラ に自身の職務履歴を公開させて頂いておりますのでご参考にど〜ぞ♪

これから書かせて頂く内容は、下記のような方に、少しでも参考になれば良いなぁと思っています。

  • これからwebサービスを立ち上げようと考えていらっしゃる 企画者 の方
  • 新規webサービス立上げにて、プロダクトオーナー/プロダクトマネージャー となる方
  • 新規webサービスを立ち上げたけど、ほぼ放置状態 の方

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1.自分が一番のユーザーになる

一番最初にくるのは、なんと言ってもこれだと思います。

対象物(これから立ち上げるwebサービスのテーマ)のことを リスペクト し、「おぉっ!?これってスゲーぢゃんっっ♪♪」 と言う素直な気持を持つこと。

企画者だったり、プロダクトオーナー/プロダクトマネージャーの役割を持った人には、これは何を置いても欠かせない必須条件だと思います。

対象物には 自分に見えていない良い面が必ずある はずです。

素直な気持でリスペクトすれば、その 裏側にある今まで気づかなかった仕組み にも本気で興味が湧いてくるはずです。

そうすると、更にその裏側の仕組みはどうなってんだ?と。

どんどんどんどん、対象物を深掘りしたり、対象物周辺の事象を調べたりしていき、対象物に対する理解/知識が高まっていくはずですし対象物に対する愛情も深まっていくと思います。

これから立ち上げる webサービスの企画者、プロダクトオーナー/プロダクトマネージャーを俺はやるのだ!と決意するのであれば、対象物に対する「深い知識」や「愛情」が必要 なのは、言わずもがなだと思います。

    

2.シンプルさを保つ

良く、言われることですよね、シンプルさ。

何故、シンプルさがとても重要なのでしょう?

ユーザーがサービスを使いはじめたり、使い続けるには、一般的に下記の 3 つが必要だとされています。

  1. 充分な モチベーション を持っていること
  2. 行動(使い始めたり、使い続ける)する為の 能力 を持っていること
  3. 行動(使い始めたり、使い続ける)をおこすための トリガー が存在すること

シンプルであることは、上述の 3つ の必要条件のベースになると思います。

例えば、画面上に何十個もボタンがあるような webサービスを使い始めよう!というモチベーションはなかなか湧きづらいと思います。

また、なんとか我慢して使い始めたとしても、使い方を習得する為に「多大な時間を掛けたり、身体的/精神的な努力を必要としたり(=ユーザーに、行動をおこして貰う為に、多大な能力を要求してしまう)」します。

このように、シンプルでないと、ユーザーに大きな大きな負担を掛けてしまいます。

シンプルさを保つということは、ユーザーが行動を実行するために必要な作業量や精神的負担を軽減すること につながりますし、そのことにより、行動をおこすためのモチベーションアップにも繋がると。

良いことづくしだと思います。

    

3.目立たせたいものを一つ決めて徹底的に目立たせること

これも、とても重要です。

筆者がとあるwebサービスを運用していた時に「会員登録のコンバージョンが、他の類似サービスと比較してとても低い」ことに、とても悩んでいたことがあります。

会員登録までの導線をシンプルにし、ユーザの負担を減らす為に、会員登録のボタンをトップページに持ってきたり…

無料でサービスを使用出来ることをわかりやすく説明する文章を目立たせてみたり…

しいては禁断の果実である、広告を撃ちまくってみたり…

色々な施策を試してみたのですが、なかなか「会員登録のコンバージョン」の改善が思うようにいきませんでした。特に3つ目の施策(広告)は、大きなコストを掛けてしまったにも関わらずです。

ある時、藁にもすがる思い。というか、半分ヤケになっていたかもしれませんが、「会員登録のボタン」を今までのボタンの5倍くらいの大きさ にしてみました。

すると、みるみると「会員登録のコンバージョン」が改善されていくではありませんか。

もちろん、それ以外(ボタンを大きくした)の施策の効果も積重ってのことだとは思いますが 「そのページで、ユーザが何をしたら良いか?」をシンプルにわかりやすく表現すること の大切さを痛感した瞬間でした。

    

4.KPIを設定してPDCAを回すこと

これは、よく言われていることで、もう「当たり前化」していることだとは思いますが、やっぱりとても大切なのであげさせて頂きます。

当たり前化している、よく聞くことだとは思いますが、これをちゃんと、継続していくことはなかなかの胆力が必要ですよね。

でも、「KPI を設定して、PDCA を回すこと」は、人間で言えば「人間ドックにいって、数値の良くない箇所を普段の生活を改善したりすること」で 健康な状態を保つ ことと同じことだと思います。

最初はあれもこれも!と手を出すと、なかなか継続していくのは難しいと思うので、最低限のものに絞って、ちゃんと継続出来るようにすることを意識するのが良いと思います。

webサービスではないのですが、アジャイルな開発プロジェクトにおける「KPIを設定してPDCAを回すこと」を、以前の記事で書いてますので、よろしければ、コチラ も併せてお読み下さい。

この記事では、対象を「アジャイルな開発プロジェクト」としていますが「KPI の必要性」や「KPI の設定方法」に関しては、webサービスでも活用出来る考え方だと思います。

    

5.細部にまで魂を込めること

細部に神は宿る! と、よく言われますが、本当にそのとおりだと思います。

例えば、全く同じテーマのものを同じ条件で企画、開発したとしても、企画者や、プロダクトオーナー/プロダクトマネージャーが異なれば、全く同じ webサービスにはなりません。

何故でしょうか?

僕は、企画者や、プロダクトオーナー/プロダクトマネージャー毎に 価値観や背骨となる考え方が異なるからだと思います。

例えば、「あったかい、人間味溢れるものを作りたい」と思っている人、「世間をわっ!と驚かせるものを作りたい」と思っている人。

きっと、同じテーマ、同じ条件でものを創ってもテイストが異なるサービスが出来ることは容易に想像できますよね?

この違いが、その企画者やプロダクトオーナー/プロダクトマネージャーの 個性 となり、その人にしか創れないものとなるわけです。

この自分がせっかく持っている、愛おしい「味や個性」を最大限に、webサービスに反映する為の秘訣 が「細部にまでこだわり抜いて、魂を込めること」になると思います。

    

6.win-win を徹底的に考え抜くこと

これも、徹底的に意識したいことです。

webサービスを立ち上げるということは、最小でもサービスを提供する側とユーザーの 2 者がいます。
場合によっては、サービスを提供する側がアライアンスなどを組んで複数の組織で協力することもあります。

企画者や、プロダクトオーナー/プロダクトマネージャーは、webサービスに関係する人達全員が win-win になれること。

このことに常に細心の注意をしなければならないと思います。

ユーザーが、「このサービスの利用料高いなぁ」とか「このサービスに裏切られた」とか感じてしまうと、そのサービスの先が無いのは当たり前ですが・・・

ここで特に意識したいのが、アライアンスを組んでいる同士となる企業さんが「俺ら頑張っているのに報われないなぁ」とか「フェアじゃないなぁ」とか「かけてるコストに対して、収益が伸びないなぁ」とか感じてしまうと、サービスを継続して提供すること自体出来なくなってしまうかもしれません。

凄く基本的なことではありますが、とっても重要なことだと思います。win-win って。

自分さえ良ければ良い。自分の部署さえ良ければ良い。自分の会社さえ良ければよい。あの会社は開発してるだけだから。あの会社はインフラのおもりをしてるだけだから・・・

こんな感じで「自分の利益しか考えない」「同士として考えるべき別会社さんを卑下して見る」ようだと、どこかで強烈なしっぺがえしをくらいます。

みんなで、幸せになれるように「サービス運営での役割分担、利益の分配方法や、その料率 etc…」を決めることはとても長い時間が必要になることが多いですし、とても難しいことです。
あちらを立てればコチラが立たず… なんていう状況もあるでしょう。いくら話し合ってもお互いに納得出来る方法なんて無いのではないか?と投げ出したくなることもあると思います。

ですが、、、複数の組織が一つのチームとして、サービスを提供し続け、より良いものに発展させていく為には、誰かが得をして誰かが損をするような状態で上手く行くはずがありません。

とてもとても、難しいことですが、複数の異なる企業では無く「一つのチーム」 として考える。その上で「僕たちは、どうしていけばよいか?」と一人称では無く、考えていく姿勢を貫けば、絶対に win-win になる為の方法が見つかるはずです。

    

7.気持ちを強く持つこと

最後になりますが、企画者や、プロダクトオーナー/プロダクトマネージャーは「気持を強く持つこと」がとっても重要 です。

上述の「1.〜6.」迄のことを高いレベルでやりぬく為にも、気持を強くもつことが大切ですが、それ以外にも例えば・・・

●自社の社長から有無を言わさずに「この開発ベンダーと組みなさい(自身が組みたいベンダーとは別のところ)」と言われたり、
●上手く行ってない時に周りのステークホルダーから「サービスの根幹、自身の価値観や信じていることと正反対の施策を撃つよう」にと強い意見があったり、

こんな壁が普通にあります。

ですが、このプロダクトの責任者は「企画者や、プロダクトオーナー/プロダクトマネージャー」であるあなたです。自分が納得の行かないベンダーさんと組んだり、自身が信じていることを曲げることは、決してしてはいけないと思います。

もちろん、周りの人からのありがたいアドバイスの方が、今まで自分で考えていたことよりも素晴らしい考え方だ!と自分自身で納得した場合は、大いに考え方を改めるべきです。

ですが、開発している webサービスをローンチする責任、ローンチした後に ROI を最大化する責任。それらの責任が果たせないということは、周囲の状況、条件や他の人のセイではなく、全ては「企画者や、プロダクトオーナー/プロダクトマネージャー」である自分自身の責任だと考えることがとてもとても大切です。

全ては自身の責任なのだ!と思わなければ気持を強くもつことは出来ませんし、気持を強くもつことが出来なければ、全てのこおとが運任せになってしまいます。

    

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